東大、キャリア・・・そんなもん関係ありませんでした。
選ばれしエリート
そのプライドも
もう、そんなもんありゃしない――
恋というヤツのために
俺はもうくたばっちまいそうだ!
ますらをの
聡(さと)き心も
今はなし
恋の奴(やつこ)に
我(あ)れは 死ぬべし
(作者未詳 巻十二の二九〇七)
>>解説
恋歌の「ますらを」はいつもメロメロで骨抜きである。
「ますらを」とは、武人として、官僚として選ばれた男子であり、エリート意識を持っている。そのエリートが、もうメロメロでダメです・・・というところにこの歌のおもしろさがあるわけで、万葉の時代、人気を博していたようだ。同じパターンの歌が多い。 |